■サブリース契約とは?メリット・デメリットを徹底解説

query_builder 2024/08/29
相続
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■サブリース契約とは?メリット・デメリットを徹底解説
不動産投資を検討する際に、サブリース契約という言葉を耳にすることが多いと思います。サブリース契約とは、物件のオーナーが不動産を一括で借り上げ、第三者に転貸する形態の契約を指します。この契約は、不動産オーナーにとって一定のメリットを提供しますが、同時に注意すべきデメリットも存在します。本記事では、サブリース契約の概要とその利点、欠点について詳しく解説します。


■サブリース契約の基本
サブリース契約とは、物件オーナーが不動産をサブリース会社に貸し、そのサブリース会社が入居者を募集し転貸する形態を指します。この形態では、物件オーナーとサブリース会社の間で一括借り上げ契約(マスターリース契約)が結ばれ、サブリース会社と入居者との間でサブリース契約が結ばれます。通常、これらの契約はまとめて「サブリース契約」と呼ばれることが多いです。


サブリース契約においては、物件オーナーがサブリース会社に物件を貸し出し、サブリース会社はその物件を入居者に貸し出します。この形式により、物件オーナーは入居者との直接的なやり取りを避け、サブリース会社が代わりに対応します。


■サブリース契約のメリット

1. 入居者対応の手間を省ける
サブリース契約を通じて、物件オーナーは入居者との直接的なコミュニケーションを避けられます。例えば、設備の修理やトラブル対応など、通常オーナーが対応しなければならない問題をサブリース会社が引き受けるため、オーナーはその手間を省くことができます。


2. 空室リスクの回避
サブリース契約の大きな魅力の一つは、空室リスクを回避できる点です。サブリース会社は建物を一括で借り上げるため、物件に空室が発生しても、オーナーはサブリース会社から定額の賃料を受け取ることができます。ただし、この点には例外があり、契約内容によっては空室時に賃料が変動する場合もあるため、契約前の確認が重要です。


3. 確定申告の手間が軽減される

物件オーナーが複数の不動産を所有している場合、確定申告の際にそれぞれの収入を集計する手間が生じます。しかし、サブリース契約を利用している場合、毎月固定の賃料がサブリース会社から支払われるため、経理処理がシンプルになります。これにより、確定申告の手間が大幅に軽減されるのです。



■サブリース契約のデメリット

1. 利回りの低下

サブリース契約には、サブリース会社の利益が含まれているため、物件オーナーが直接物件を運用する場合と比較して、利回りが低くなる可能性があります。サブリース会社が提供するサービスに対して一定の手数料が発生するため、実際の収益が減少することが一般的です。


2. 入居者選定の制約

サブリース契約では、物件オーナーが入居者を選定することはできません。サブリース会社が入居者を選び、オーナーはその結果を受け入れなければなりません。入居者の質に不安を感じる場合は、サブリース会社の選定基準や入居者管理について事前に確認することが重要です。


3. 消費者契約法は適用されない

サブリース契約は、貸主が事業者としての契約とみなされることが多く、消費者契約法が適用されないケースが多くあります。これは、物件オーナーが事業者として不動産を運用していると見なされるためです。このため、契約内容に不利な条件が含まれていても、消費者契約法に基づいて契約を取り消すことが難しい場合があります。


4. 契約期間中のリスク

サブリース契約は長期にわたる契約が多いですが、サブリース会社側から契約が途中で解除される可能性があります。例えば、「30年一括借り上げ」と宣伝されている契約でも、契約書に特定の解除条項が含まれている場合があります。契約前に解除条項を確認し、サブリース会社がどのような条件で契約を解除できるのかを把握しておくことが重要です。


■サブリース契約を結ぶ際の注意点

1. 空室保証の詳細を確認する

サブリース契約には、空室時の賃料保証が含まれることが一般的です。しかし、契約書に免責期間が設定されている場合があります。免責期間とは、サブリース会社が賃料支払いを免除される期間のことです。契約前に、この免責期間がどの程度設定されているかを確認することが重要です。


2. 賃料の見直しリスクを理解する

サブリース契約書には、賃料が一定期間保証されると記載されていることが多いですが、借地借家法に基づいて、サブリース会社が賃料の減額を請求する可能性があります。特に、経済状況や物件の価値が変動した場合には、賃料の減額が適用されるリスクがあるため、契約時にはこの点を考慮する必要があります。


3. 修繕費用の負担について

サブリース契約では、物件オーナーが修繕費用を負担する必要が生じる場合があります。サブリース会社からは「費用負担なし」と説明されることがあるかもしれませんが、契約書をよく確認し、修繕費用の負担がどのように扱われているかを把握しておくことが重要です。エアコンや給湯器、洗面台などの設備の「修理」は無償ですが、「交換」には費用が発生する可能性があります。内容を良くご覧いただけますと幸いです。


4. サブリース会社の倒産リスク

サブリース契約を結ぶ際、サブリース会社の財務状況や信用力を確認することも重要です。万が一サブリース会社が倒産した場合、物件オーナーは賃料の支払いを受けられなくなるリスクがあります。そのため、どこの会社とサブリース契約を行うのかしっかり確認しましょう。


■まとめ

サブリース契約は、不動産オーナーにとって入居者対応の手間を省き、一定の収益を確保するための有効な手段です。しかし、その一方で、契約内容に不利な条件が含まれていることも多く、慎重な検討が必要です。契約前には、サブリース会社の選定基準や契約書の内容をしっかりと確認し、リスクを理解したうえで判断することが重要です。


特に、契約書の内容が不明瞭な場合やリスクの把握が難しい場合には、専門家に相談することをお勧めします。

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